ダイヤモンドの4Cで評価される「カット」とは、形状のことを指すのではなく、宝石カッターの技術がどれだけ正確で、うつくしいか、ということです。
カラット、カラー、クラリティは、その石の持つ素材的なうつくしさですが、ダイヤモンドの一番の魅力は、なんといっても豪奢な輝きにあります。このまばゆいばかりのきらめきを引き出すのは、洗練された人間の技術です。つまり、カットは、ダイヤモンドにどれだけのうつくしさを与え、きらめきを生み出すことができたか、ということに対する評価になります。
現在、ほとんどのダイヤモンドは「ラウンド・ブリリアント・カット」と呼ばれる、58面カットが施されています。
この技術は、代々に渡るロンドンのダイヤモンドカッターの家系を継ぐ、トルコフスキー・マーセルによって生み出されました。
家業はダイヤモンドカッターでしたが、トルコフスキーの本業は数学者です。彼は21歳のときに発表した「ダイヤモンド・デザイン」という書籍の中で、ダイヤモンドを最高に輝かせるためのカットとプロポーションを数式で表し、ラウンド・ブリリアント・カットの形状を理論的に体系づけました。
この数式をもとに、アメリカの研磨業者が試行錯誤を繰り返し、ようやく完成をみたのが、現在のラウンド・ブリリアント・カットです。
カット技術は、おおむね「Ideal(最高)」から、「Excellent」「Very Good」「Good」「Fair」「Poor(最低)」の
六段階で評価されます。「Ideal(アイデアル)」は「理想的」という意味で、プロポーションとフィニッシュのいずれも最高レベルであることを示します。一般的にジュエリーとして店頭に並ぶのは、「Good」以上の評価を与えられているものです。
Copyright(c) All rights reserved.